セールスフォースがワードプロセッサアプリのQuipを買収しました。
ビジネスマンが就業時間中にセールスフォース製品に触れる時間は伸びる一方です。ただ、勤務中の時間を奪い合うライバル「マイクロソフト」の牙城はとてつもなく高い。
右手で握手して左手で殴りあうセールスフォースとマイクロソフト
セールスフォースとマイクロソフトは提携強化の発表していたのが遠い昔のようですが、わずか1年くらい前でした。
当時からセールスフォース(CRM)とマイクロソフト(Dynamics)はコンペだったものの、少なくとも表面上は手を取り合う姿勢が強く演出されていました。
それが今年に入るとリンクトインの買収やらで両社が対立する構図が目立つようになりました。
巨大な企業同士なので、部分的には競合していても別の部分では協業しているというのは普通のことでしょう。
ただ、エンタープライズソフトウェアという観点に立ってみたときに、ターゲットとなるビジネスマンの労働時間は一定です。必然、その時間を奪って予算も奪う争いは激化せざるをえません。
通常ソフトウェアを考えるときは、人の時間を奪わずに成果を上げるという観点に立つのがメインですが、ここではあえて就業時間を奪うという観点で見ています。
就業時間中に触れているアプリケーションは圧倒的にマイクロソフト
ビジネスマンが就業中に触れるという観点でセールスフォースとマイクロソフトを比較すると、そらもうマイクロソフトの圧倒的勝利。
セールスフォースのCRMを導入している企業であっても、従業員の多くの時間はOfficeをはじめとするマイクロソフト製品に費やされていることでしょう。
スカイプや最近買収したリンクトインを加えると、世界中のビジネスマンが就業時間中にマイクロソフトのアプリケーションを触れている時間は伸びる一方ですね。
就業時間争奪戦の本命はメール ✉️
就業時間中に触れるアプリケーションといえば、なんといっても本命はメール。チャットツールなどが浸透してきているとはいえ、ビジネスマンのコミュニケーションはメールが中心です。
ここはセールスフォースとマイクロソフトは比べることすらできない。メールでマイクロソフトに対抗できるのはグーグルくらいなもの。ただ、大企業などではまだまだ比較にもならないのが現状かも。
こうやってみてみると、ビジネスマンの就業時間争奪戦ではマイクロソフト帝国が揺るぎない地位にいます。グーグルがセールスフォースを買収すると、やっとチャレンジャーとして成立するかも? くらいかな。