マルケトの買収に対する雑感

すごい今更ですが、マーケティングオートメーションベンダーのMarketoがプライベートエクイティファンドのVista Equity Partnersに買収されるそうです。買収額は17億9000万ドル。

japan.zdnet.com

寡占化がすすむ今のマーケティングのクラウドサービス業界では、いたしかたがないのかもしれません。(マーケティングシステムベンダーに勤務している自分にとってもひとごとではないのですが…… )

直近あったMarketoの大きなイベントのときにもこの手のニュースがながれて株価が反応していましたよね。どこそこがMarketoが買収するかも?なんてニュースはちょくちょくながれていたので、Marketoが買収されることに対しては大きな驚きはありません。でも、投資会社だとは思いませんでした。

セールスフォースを代表として、最近の業績好調なSaaSは、強い営業力とエンタープライズをがっちりおさえているという傾向があります。CRM・マーケティングクラウドサービスのマーケットを勝ち抜くには、一にも二にも営業力というのが直視すべき現実でしょう。

一方でいまのMarketoは、中小〜中堅がメイン顧客です。SaaSで中小から中堅がメインターゲットになっていると、構造上の宿命として利益率が上がりにくいんですよねぇ。

事実、Marketoは上場以来ずっと株式関係のメディアからことあるごとに「利益率が低いぞ〜」って怒られて、2015年年末から2016年春にかけては、ジリジリ下がった株価は15ドル付近までいきました。

こんな状態だったので、Marketoは大きく伸びるために、営業力の強いところが買ってもらって、その力でエンタープライズ領域に殴りこみをかけにいくんだろうなー、なんて勝手に想像していました。

ところが蓋を開けてみると、買収先はプライベートエクイティファンド。びっくりです。

今回Marketoを買収したVista Equityは、この4月にイベント管理システムのCventも16億5000万ドルで買収しているので、利益率があまりよくないソフトウェア企業が対象になんですかね。

今回の買収により、しばらくは製品を改善していくよりは、利益があがりやすい企業体質に変更することに注力するのでしょうか。その上でどこか営業力がある会社に再度買収されるのでしょうか。このクラスを変える営業力のあるソフトウェア企業なんて片手しかないでしょうが……

一介のサラリーマンである自分には想像のつかない世界ですが、同じマーケットに所属しているものとして、幸多からんことをねがっています。