読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

大手POSレジはイノベーションジレンマが進行中なのでは

daisuke-h.hatenablog.com

今後の成長性や費用対効果を鑑みて「タブレット&スマホ」のシステムを入れたかったけれど、なんやかんやで最終は専用端末に落ち着いたというお話。


昔、100店舗くらいのチェーン店本部で働いていた事があるんですが、記事を読んで当時を少し思い出しました。全く違う業界に転職してから結構経っているんですが、過去の知識と最近のPOSレジ界隈の事を少し調べて思ったことを書きます。結論、POSレジって清く正しく「イノベーションのジレンマ」にハマっているんじゃないのかな?ってことなんですが……


チェーン店本部で働いていた時、各店舗にはPOSレジを使ってもらっていました。街中にあふれかえっているこのPOSレジですが、本当にスゴイ高いんですよね……。もちろん高いだけあって高機能なんですが、きっと大多数の店舗は支払った費用に見合うだけ使いこなしてはいないですよね。多くの店舗からしたら、金額の計算だけならガッチャンレジでいいし、厨房への注文伝達ならモギリの手書き伝票でもなんとかなる。

じゃ、なんでそんな高価なものを入れるのか?っていうとチェーン店の本部が喜ぶからなんですよね。各店舗の売上・商品管理情報はPOSレジ無しには収集不可能です。でも、このあたりの情報がないと本部の人はお仕事が全く進まない。だからPOSレジの営業先は多くの場合はチェーン店本部ですよね。こう考えるとPOSレジの存在価値は「複数店舗情報を一箇所に収集できる事」と言っても過言ではないと思います。


しかし、製品は生まれた時から改善が宿命付けられているものです。POSレジもどんどん改善されています。中には、お金を自動で計算してくれてレジが釣り銭を出してくれる機能のように、本部経理部が泣いて喜びそうな機能があるといえばあるんでしょうが、多くは「本当にそれいるの?」っていう機能が増えてませんか?

「レシートにクーポン発行できる」って、こんなのでマストバイにせずにLINEとかでクーポン発行したほうが良さそうだし…… 「POSレジ付属のデータ分析機能」って言われても、生でとりあえず集めてTableauとか使ったほうが絶対良いし…… 「セキュリティのためオペレーターを監視カメラで監視する」とかって、POSレジより採用の問題だろうし…… とかとか思ってしまうわけですよ。

製品を作っている人たちは真剣に顧客ヒアリングとかして改善活動をしているのは分かるんですが、やっぱり「イノベーションのジレンマ」一直線じゃないですかね。

法人が使う以上は、営業とサポートが非常に重要ですが、営業力の固まりみたいなリクルートがAirレジとかをやっている事を考えると、確実に「破壊」は進行してスピードは増していきそうです。


エントリ書いた人は、現状ではハンディのUI・UXが満足できずに、今回は専用端末を入れたそうですが、この領域はコンシュマー向けで培われるUI・UXノウハウを転用できる領域なので、閾値を超えると一気に進みそうですよね。ハンディを操作する人からすると、普段触れているUIと似たUIで操作したほうがミスやストレスが減るだろうし。少しひいてみると、POSレジが課題解決する対象が、レジ情報を管理する人=チェーン店本部から、レジを使う人=店舗の人という側面も出てきているのかと。こうなると必然的にUI・UXは良くなっていきますよね。

10年後は汎用端末のうえでアプリとしてのレジがあたり前になっていたりするんでしょうか。そのうえで冷蔵庫などのデバイスとIoTの文脈で連動していたりしたら面白いよな。って外野から好き勝手思っています :)

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press