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書評「歌舞伎の化粧」 - 異世界を眺めて楽しむ読書

歌舞伎の化粧


 仕事に繋がるわけでもない、実世界に役に立つことは絶対ない、ただ、読んで……というよりも眺めて楽しい読書という経験をしたのが「歌舞伎の化粧」です。

 正直キチンと歌舞伎を見たことはありません。歌舞伎座といえば某動画サイトの会社の方が先に頭をよぎるくらいです。

 化粧なんてものは、遥か昔の高校生の時に文化祭でやったくらいです。もう、やりたいとも思わないし、そういうノリができる歳でもなくなっています。

 つまり、本来であれば「歌舞伎」と「化粧」についてのこの本は全く門外漢でありますし、得るものは何もなさそうです。ただ、意識の低い自分は本を眺めて無駄に時間を潰すという行為を全く厭わないので、この本を眺めることにしました。


 不思議なもので、全くの素人であっても「隈取」のメイクには力強さを感じる、「花魁」を見ると色っぽく見える。コレが技術というやつなのでしょうか。

 印象に残ったのは、歌舞伎における「メイクと顔」についてです。「メイクと顔」となると、小顔の方がいいのかな?というイメージがあります。しかし、「隈取」のメイクの箇所で、坂東三津五郎氏が、師である二代目尾上松緑について回想する箇所で以下のように述べられています。

何よりもまず顔の大きさがー絵画でいえばキャンバスのサイズー圧倒的に違うのです。
僕のような小さな顔では描くスペースがそもそも少なくて、それでもいろいろ工夫をしては大きくみせようと苦心していますが、どうしてもあの立派さには敵いません。

 舞台が主戦場である歌舞伎ならではの価値観なのでしょうか。ファッションショーなどの服がメインの舞台などでは小顔の方が良いでしょうが、メイクが特徴的な歌舞伎では顔が大きいほうが有利という事ですね。この発想はなかったです。なんというか所変われば価値観も変わるものです。

 で、総合して感想を述べるとすると、「眺めて面白かった。」という月並みな子どもじみた感想しか出てこないんですね。スイマセン。スイマセン。

 いや、絶対こんな読者を想定してつくったわけでは無いでしょうしね。スイマセン。スイマセン。


 感性も言葉も貧困なのでスイマセンとしか言いようが無いんですが、眺めて楽しいという感想しか持てないモノに時間を費やすのも贅沢な時間の使い方ですよね ;)

歌舞伎の化粧

歌舞伎の化粧