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BtoBマーケティングではA/Bテストとどのように向き合えばよいのか……分かりません

 こうやったら効果でたよ!って記事は結構バズるけれども、実際に取り組んでいる所が意外と少ないA/Bテスト。

 BtoB界隈では「A/BテストはtoC向け手法だよね、toBではちょっとねー」という扱いを受けることがよくあります。なぜこのような扱いになってしまうのでしょうか。A/Bテストを使わない立場に立って考えると理由は一つです。

 「A/Bテストをいくら頑張っても評価されない」です。

 これ解決方法ありますか? 解決できないですかね? そもそも解決する必要ないかもですか? あらためてBtoBマーケティングとA/Bテストについて考えてみたいと思います。

メールCTR向上のメールA/Bテストは厳しい

 少し前までは私は、BtoB企業がA/BテストをやるならメールでCTR向上が一番いいと考えていました。理由は単純で母数が確保できるから。あと工数が余りかからないから。が、今はメールCTRを向上するためのA/Bテストは「多くのBtoB企業では非常に難しい」と考えるようになっています。単発は出来ても持続できない。

 A/Bテストを実施するためには母数が必要です。PVは少なくても、メール配信対象のメールアドレスは数万持っている企業は多いので、メールCTR向上のA/Bテストがやりやすいのは事実です。やってみるとCTR向上の効果は出てきます。

 が、続かない。理由は上記でもあげたように評価されないから。これ、致し方がないんです。クリック率が向上しても「それってセールスリード獲得や売上に貢献したの?」という問いに答える事ができないから。

 ECサイトであれば「CTRがいくら向上すればいくらの売が上がる」というのが見えやすく評価もしやすいでしょう。が、BtoBマーケティングではCTR向上と売上向上の相関が見えない。クリックの後にセミナーがあり資料ダウンロードがあり、長い商談期間がありと、長い長い「クリックその後」を経ないと売上は発生しないので「小さな中間成果物としてのクリック」を評価する事が非常に難しいのです。

 こうなるといくらコストが低いと言ってもコストをかける事自体に疑念を向けられます。なにより実施者のモチベーションを維持する事が非常に困難になり……いつの間にかやめてしまうという事になります。

スマイルカーブと予算

 乱暴ですが時間軸でBtoBマーケティングの課題感を表すとスマイルカーブになります。

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 課題感=予算感になるので、リード獲得と営業引渡しという両サイドほど予算をかけやすく、間にあるリード育成(私はこの言葉大嫌いで使いたくないのですが)ほど予算をかける事が厳しいです。予算配分の是非をここで論じたいとは思いません。ただ、リード獲得のための展示会出展や記事広告出稿、営業に渡すための問合せ・資料請求を獲得するために投じるリスティング広告、それらに比べてリード育成に使う費用はどうですか。桁が違う事になっていませんか。ゼロとか……

 BtoBにとってニュースレター・月1のメールマガジンはリード育成に分類される(実際にできているかはさておき)ので、投下できるコストは限られてきます。良い悪いではなくソウイウモノなのです。

 いつまでたってもHTMLメールが浸透しないのも、A/Bテストに工数をかけることが出来ないのも、この辺りに原因があるのかもですね。ROMIが見えないからコストをかけれない。コストをかけないから継続実施ができない。このサイクルを延々と同じ場所で繰り返している。

母数が少なくてもフォームA/B、もしくはA/Bしない

 こう考えると、セールスリード送出に直結しやすい、問合せフォームのA/Bテストの方がコストをかけやすいでしょう。母数が少ないから時間がかかるだろうけれど。

 でも「コンバージョン率が20%上昇しました!これで月間0.6件の問合せ上昇が見込めます!!」とかだったらやらないという選択をしますよねぇ。


 やっぱりBtoBではA/Bテストは意味がないのでしょうか。そうではありません。箱のそこには二つの希望が残っていると信じています。

潜在キーワードテストとしてA/Bテスト

 1つ目は、潜在キーワードをテストするために使うA/Bテストです。

 自分達が取り扱っている商品・サービスはどのターゲットにどんなキーワードで響くのか?って即答できますか?根拠を付けて。

 例えば社内SNSサービスがあったとして、「部門の壁を乗り越える」と「脱メール」のどちらが顧客に響くのかどうやって証明できるでしょうか?(社内ソーシャルとか正直知らない世界なのでキーワードは本当に適当です)

 リスティングのキーワードプランナーは顧客顕在課題のキーワードしか分かりません。

 もし私が顧客だとして、社内ソーシャルに興味をもっていた場合に「商談情報もフォローしよう」とか「レポートをシェアしよう」なんてメールが流れてきたら興味を持ってクリックするでしょう。しかし自ら「社内SNS 商談 フォロー」なんて検索しないです。自分の課題は自分で言語化できないです。それをするのがマーケターのお仕事ですよね。(もう一度言いいますが社内ソーシャルには興味がないので上記のキーワードは適当です。その道の人から見て酷かったらゴメンナサイ)

 この「顧客が言語化出来ていない課題キーワード」を調べるためにA/Bが使えます。顧客に響くキーワードはどちらかという目線でメールA/Bを実施したり、LPのキャッチテキストを変えてみたり。で、そのキーワードと商談情報を紐付けて引きがいいだけのキーワードと購買にひも付きやすいキーワードをきちんと精査したりと、工数はかかりますがコストをかける価値はあります。

 効果があるキーワードをセールスと共有する事によりサイロを超えた知識の共有なども……ゴメンナサイ。私自身がサイロ横断まで踏み込めていないので出来ればいいなーって思っているレベルなんです :(

 ただ、ぶっちゃけ定量評価から定性評価に強引に衣替えを図っている感は否めないです。はい。

A/B実施のプロセスにも価値はある

 箱に残っている希望の2つ目。データドリブンにマーケティングをする呼び水としてA/Bテストです。

 マーケティングをデータドリブンに進める必要性については多くの人が認めるです。ただ、データドリブンに進めるためにはBtoBマーケティングの各施策は複雑に絡み合いすぎ難しいという話も同じくらいよく聞きます。「展示会で獲得した名刺にメール送って、セミナーに来てもらって、Web閲覧を経て資料DLなんかしながら問合せをもらった」ってなると何をどうやって評価したらいいのか分からん……遠すぎて挫折する。

 「データドリブンに興味はあるけれどできる予感がしない」という人はA/Bテストから始める事をおすすめしています。結果がすぐに数字で見えるからです。メールA/Bなんて翌日には結果がでますよ。「結果が数字で確認できて面白い」という体験をまず積んで頂く事が大事なのではないでしょうか。

 ま、お気付きの通り精神論になってきているので、これをどうやって予算確保するのかが非常に難しいんですよね。


 具体的な有益な情報をお届け出来ていなくて心苦しい限りですが、BtoBマーケターの皆様はA/Bテストとどのように向き合っていらっしゃるのでしょうか。是非教えて頂きたいです。私も試行錯誤中ですが、今後も可能な範囲でエントリにまとめていきたいと思う所存です。

 大きな予算の中で結果だけみてあれこれ無責任に言いたいなー (遠い目