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デジタルマーケティングの祭典では無い米大統領選挙ーオバマ再選の内幕 書評

書評

 四年に一度やってくる米大統領選挙はデジタルマーケティングの祭典になっています。2008年では本格的に取り入れられたA/Bテストはその後市民権を得ていっきに普及し、2012年の選挙で脚光を浴びたビッグデータのトレンド曲線はうなぎのぼりです。

 「デジタルマーケティングの近未来を知るためにはアメリカ大統領選挙を勉強することは不可欠である。」というような思いを持って本書を手に取ると期待はいい意味で裏切られます。

 本書は、デジタルマーケティング周りのいわゆる「空中戦の手法」の話ではなく、オバマは多様性に向けてどのようなアプローチをとったのかという戦略の話、それが実際の個別訪問でどのような結果として現れたか等の地上戦を取り扱ったものです。

 日本では馴染みのない選挙の戸別訪問に本書ではかなりの分量を割かれています。米国・英国で民主主義の基本と捉えられている個別訪問をBtoBマーケティングのセールスと捉え、それを支えるマニュアル化、ノウハウの蓄積をマーケティングと捉えるとデジタルマーケティング界隈の本と違った趣で楽しむことができます。

 情報の収集とアクションがデジタルマーケティングによりすぎてるきらいがあるマーケターの方はあえて読んでみると非常に新鮮な気持ちになれるのではないでしょうか。

オバマ再選の内幕―オバマ陣営を支えた日本人が語る選挙戦略

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