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エンタープライズのモバイルファーストってどうなるのだろう

先日Salesforce1が発表されました。誰もがいつかは来るかもとは思いながらも、大きく舵を切ることは無かったエンタープライズ分野におけるモバイルファーストを全面に出しています。この流れは加速していくのでしょうか?

[速報]「Salesforce1」をセールスフォース・ドットコムが正式発表。全面的にモバイル対応へ。Dreamforce '13 - Publickey

先立って日本で開催されていたSalesforce Customer Company Tourにおいても、モバイルファーストの重要性が取り上げられていました。ま、私はDreamforceもCsutomer Company Tourも両方行っていないので、人から聞いたり記事見たりしただけなのですが、、、、図々しくもエンタープライズ領域におけるモバイルファーストについて考えてみます。

なお、今回モバイルファーストという言葉を使っているが、大部分はタブレットを念頭においています。

そもそもエンタープライズでモバイルファーストは実現するのか?

まず素朴な疑問。「エンタープライズ領域においてモバイルファーストは実現するのだろうか?」どうでしょうか?個人的には、ここは素直に実現するという認識をしています。

PCを使う人はドンドン減っておりタブレットの需要が伸びています。この流れが逆流することはきっとありえないでしょうし、流れは加速していくでしょう。この流れが加速していく中でエンタープライズ領域のみが別の流れになったり、流れに逆らったり、取り残されたりという事は考えにくいです。

BYOD、コンシューマーライゼーションの流れが加速している事を踏まえると、思ったより早くエンタープライズ領域でのモバイルファーストは実現するかもしれません。

来年にタブレットがノートPC/デスクトップの出荷台数と並ぶそうです。これを一つの契機とみて来年をモバイルファースト元年と捉える事ができるのでは無いでしょうか。パソコンの耐用年数を4年と計算すると2018年頃にはモバイルファーストがあたり前の時代が来ているかもしれません。

話が少しずれますが来年にはXPが切れるので、PCの乗り換えが大きな話題となっています。さすがに来年にはドラスティックなPC排除は難しいでしょうから来年は一旦PCの乗り換えが主流となって行われるでしょう。これが、あと1年XPの期限が長かったらどうなっているのでしょうかね。

営業部門は特にモバイルファーストが加速する?

エンタープライズ領域におけるモバイルファーストへの反論としては、モバイルはインプットでは便利かもしれないけれども、アウトプット作業には向かないというものがあります。これは実際のどうでしょうか。

アウトプットと一括りにしても内容は多岐に渡ります。確かに、映像編集やプログラミングなどは現状モバイルでは厳しいでしょう。ただ、メールのやりとりとWeb(クラウド)アプリの操作、そして簡単なOffice文書の作成ではどうでしょうか?正直現状でもこれらの作業はタブレットで十分なのでは無いでしょうか?

ソフトウェアキーボードでの不自由さ、ディスプレイサイズの問題などPCより劣る部分と、軽さ・手軽さ・起動の早さ・バッテリーの持ちなどのPCより勝る部分を天秤にかけると、答えはおのずと出るのではないでしょうか?タブレットです。

ノートPCを使っていて外出が多い人は、圧倒的にタブレットのメリットが大きいでしょう。

このノートPCを使って外出が多い人とは???言わずもがな営業の人達ですね。そらセールスフォースはモバイルファーストを押しますよね。

企業側から見たモバイルファースト

企業側から見ると、この「モバイルファースト」というのは悲喜こもごもでしょう。端末代金が安いというのは何にも代えがたいメリットでしょう。また、数が多くなると電気代の節約も馬鹿にならないでしょう。モバイルファーストを機に紙のカタログを廃止してデータだけにしてしまう所もあるでしょう。このようにコスト目線でモバイルファーストは大きなメリットがあるように見受けられます。

ただ、もちろんデメリットもあります。一番の問題は、IEに頼っていたレガシーシステムが使えないという事です。XPのサポート期限がきれてIE6の利用割合が少なくなるとか言っていても、少ない企業がIEの延命機能(ドキュメントモード)を利用してレガシーシステムを延命させるでしょう。

セールスフォースはホワイトペーパーなどで「レガシーから開放されよう!!」というようなキャッチを展開していますがなかなかい一筋縄にはいかないでしょう。レガシーシステムはモバイルファーストを拒む大きな障壁にはなりそうです。

ただ、遅いか早いかの違いだけでいつかはレガシーシステムを捨ててHTML5に移管しなければならない事は明白です。(※本旨ではないのでHTML5の定義の話はしません。) いつかはコストをかけてレガシーシステムを捨てなければならない。そうすると、モバイルファーストを推進する壁がなくなるので一気に進みそうです。PCがタブレットに置き換わるとMicrosoftの売上が減るとかんがえると、XPとIE6 は本当にMicrosoftの孝行息子ですね。

Internet ExplorerはIE特化アプリから一時的に日本を救ってくれたけど次回はもう助けてくれないよという警告

デバイス、クラウドプラットフォーマーが帝国化する

いつかは不明だがレガシーシステムを捨てて新しいシステムに衣替えするとしても一つ事件が起きそうです。企業側としては、更新できないシステム構成という苦い思い出を旨に刻み込んでいるでしょう。IE等の外部要因に起因して自社のシステムがいつまでたっても時代遅れのままになって機会損失が発生したという記憶は残りそうです。

どう考えても今後も増え続けるデバイス、チャネルという外部要因に対応できないシステムを作って、IE向けのレガシーシステムの二の舞いになってもいいのだろうか?と考えた時に、クラウドプラットフォーマー大手の体力というのは非常に魅力的に映るのではないでしょうか。

そして、基幹部分をいきなり全部とはさすがに無理でも、少ないない数の企業・領域においてクラウドの併用、クラウドへの移行が進行していくのではないでしょうか。

セールスフォースとかオラクルとかSAPとかプラットフォーマーがハード、ソフト入り乱れて神々の争いをしていくのかも知れませね。

モバイルファースト化されたエンタープライズってどんな世界なのだろうか

これから数年後にモバイルファーストが実現しているとして、どんな世界になっているのでしょうか?妄想してみます。

企業での働き方という点では、ノートPCがより軽いタブレットになっているだけでベースの働き方はそんなに変わっていないでしょう。コミュニケーションのメインはまだメールっぽいですよね。

環境の変化はおきそうですね。現在のオフィス環境の主流は一人につき一つのデスクというものでしょう。このデスクという場所に人を縛り付けている大きな要因は、PC、キャビネット、ディスプレイでは無いでしょうか。

これがタブレットによって必要なくなったとしましょう。どうなるでしょうか?フリーアドレスがより浸透しそうですね。総社内ノマド化とでもいいましょうか?オサレな会社は自由なレイアウトを求めて試行錯誤するでしょうが、多くの企業は窮屈を感じない程度の今までより高密度なフリーアドレスを模索してそうですね。ただ、タブレットが主流になると机というものがそもそも必要でしょうかね。いっそ机がなくなっていたら面白いですね。

システムの提供会社はどうでしょうか?妥当な所としてはプラットフォーマーがより強大な帝国になって支配力を強めていそうですね。少なくない企業数がそのプラットフォームを使って開発、カスタマイズを生業にしてそうですね。一昔前のERPパッケージカスタマイズよりは数倍市場は大きくなっていそうですね。対応単価の幅も広がっていそうですが。今と同じようにSI企業が入り乱れているという事はなさそうですね。SI企業はもっと少なくなっていそう。

ただ、レガシーシステム衣替えのHTML5特需に上手くのった企業の中で、経営力がある企業がその流れにのってプラットフォームを構築するなんて流れが出たら面白いし期待したいですね。

まあ、頭の悪い自分にこんな先の事をつらつら妄想しても仕方がないのでこの辺りでやめます。

ただ、本当に近い将来に発生しそうな事は何となく見えます。各企業のセールスフォース担当者様が「おい、うちもセールフォスワン使って、モバイル対応するぞ!」偉い人に無茶ぶりされている姿はくっきりと見えるきがします......