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低いレベルで知識が停滞したユーザーがもたらす間違った企業内サポート問題

ユーザーの知識は低いレベルで停滞する – U-Site
「ユーザは必要最低限のユースケースからほんのすこしでも外れた機能は知らない」という問題点についてデザインの観点から述べられている非常に有益なエントリ。

この「ユーザーの知識は低いレベルで停滞する」という問題は、業務プロダクトのマーケティング目線でも非常に厄介な問題です。なぜか?それはプロダクトの利用ユーザーは利用企業内でそのプロダクトのサポート担当的役割を果たすからです。そして、低いレベルで知識が停滞したユーザーはプロダクトについて誤った知識を広めてしまうのです。

よく言われる「ドリル」と「穴」の問題

toC向けのモバイルプロダクト、toB向け業務プロダクトそのような区切りは全く関係なく、ユーザーは非常に限定的な機能しか使わないです。これは至極真っ当な事です。ユーザーからするとプロダクトの利用はあくまでも手段であるため、積極的に機能を探索するというモチベーションなどあるはずがありません。

よく言われる穴を開けたいのであってドリルを使いたいのではないという事ですね。ドリルは穴を開けるための道具以上でも以下でもありません。もしそのドリルが電動ドリルで先端を変える事によって、電動ドライバーになったりしたとしてもそんな事はユーザーにとっては知ったことではありません。既にドリルで穴を開けるという目的が達成されている以上、そのドリルは先端を変更する事でドライバにもなる便利ツールなどではなく、ただのドリルです。

ドリルと穴に見る業務プロダクトのマーケティング的課題

ただこのあたり前の現象を業務プロダクトのマーケティングの目線で見ると、大きな問題が発生します。 せっかくなので先端を変えるとドライバーにもなる電動ドリルというプロダクトを例に考えてみます。

ユーザーA ・・・ ドリルを利用していつも穴を開けている人。
ユーザーB ・・・ ユーザーAと同じ会社だがドリルは利用していない。

ユーザーB : 「今度大量にネジをしめる必要があるんだけど、Aさんが使っているドリルを使ってなんとかならないかな?」
ユーザーA: 「あー、残念ながらそれは無理ですね。これ、穴を開ける専門なんで。」
ユーザーB: 「そっかー。じゃあ、他探すね。ありがとう」
ユーザーA: 「いえいえ、役に立てずにスイマセン。」

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> 先端を変えればできるのに <
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業務プロダクトの利用ユーザーは、所属企業の中でそのプロダクトの問合せ担当になっているような事が往々にしてあります。上述の例はかなり極端ではありますが、「そのCRMシステムはこんな事できる?」「あなたが使っているメール配信システム使ってこんな事できないかな?」など、非利用者がプロダクトに興味を持った場合に、利用ユーザーに問い合わせるという行為が、プロダクト提供企業が知らない所で発生しています。そして、誤った認識が広まっています。

プロダクト提供企業からすればアップセルやクロスセルの絶好の機会が知らず知らずのうちに潰れてしまっているのです。

この問題に対する特効薬は。。わからない。。。

ただ、問題が分かったあることが分かったとしても、どのようにこの課題を解決できるのかというのが分からないというのが偽らざるところです。

きちんと顧客に使い方を含めて定期的にリレーションをしましょう。などと言っても、顧客の数が増えると正直そのような個別対応なんて破綻するのが目に見えています。では、webやサポートメールでTIPSを配信しようなんて言っても、一般的にはサポートメールなどほとんど開封されていないだろうし、そもそもそんなメール、Webで情報を取得しようというモチベーションをユーザーに持ってもらうこと自体が難しいという前提があるのできっとコストに見合う結果は得られない。

さらにこのようなリレーションを取るという行為は、費用対効果が非常に測りづらいので投資するという事がそもそも難しい問題であるという根本問題もあります。

そう考えると、、、結局一定量までは、存在があるだろうけれど対応コストとの見返りが合わないからスルーする。ユーザー数が一定になってくると、利用状況をモニタリングや、利用料金などを見ながら重点ユーザーを絞ってコミュニケーションを取る。そして、規模が出てくるとユーザー会などのスケールするコミュニティなども考慮にいれる。

というような形なんですかね。銀の弾丸なんて存在しないんですかね。