SIerのクラウドについて勝手に考えてみる

SIerのクラウドは、生き残ることができるのか? | ネットコマース株式会社 というエントリーを読ませて頂きました。

乱暴にまとめると、「クラウドは新しい価値基準を作り出しているイノベーションだから、SIerの古い価値基準でやろうとすると失敗するし創造的破壊の対象になって危ないよ。」という事でしょうか。(完全意訳なので原文を是非御覧ください。)

本当にこの通りだと思うんですが、SIerの営業はあたり前にSIに特化しているので価値基準の転換は難しいのではないのかなーと思わざるを得ません。

営業として、「クラウドだから!!!」と言われることによって、今までのインテグレートとサーバー代金の数十分の一の商品を積極的に売っていくのは辛いと思うのですね。正直な話。なので、クラウド事業部という名称でありながら「クラウドはさておきサーバーはいかがでしょうか?」なんて話になりかねないです。極端な話。では、クラウドは評価基準を変えるといっても今度は既存のSI部分との整合性が取れない......

また、文化の壁というのも大きのではないでしょうか。クラウドは基本的にランニングをコツコツと人手をかけずに積み上げていくものです。今までイニシャルで「ドーン!」、そして改修でも「ドーン!!」を目指してきていた人達にクラウドって扱いにくいのではないですかね。金額もさることながら文化的にも。

いわば、遠洋漁業の一本釣りで生計立てていた人に、サビキ釣りを強制するというか、いつもフルスイング 「グワァラゴワガキーン!」というホームランバッターにアベレージヒッター転向を進めるというか、、とにかく向き不向きというものがあるとおもうのです。

しかもランニングを人手をかけずに稼ぐといっても、既に社内には人がいらっしゃるわけだから、独立採算まで目指そうとするとランニングにのってくるわけですよね。その人達の人件費が。ネット生保とひらがな生保の違いのように、収益構造が違いすぎる気がするのです。

そうなると小規模に切り出して、クラウドと言いながらAWSにウワモノのせるだけで、実はそれが各インスタンスが独立していて「シングルインスタンス・マルチテナント? なにそれ美味しいの?」状態になったりして、結局AWS帝国だけが着々と領土を広げていったりと......妄想ですが。

ともかく、SIでやっていた資産をパッケージングすればいいんでしょとかではなくて、残念ながら評価体系から組織構成まで関わる根本の問題ではないのでしょうか。それも含めて上記記事は価値基準の変更が必要とご指摘されているのだと思いますが、それはもう変更ではなく生まれ変わりですよね。シヴァ神が必要です。

個人的には、SIerの中の優秀な方々が流動されてウェブのふわっとした雰囲気とSIerの方々のカチっとし雰囲気が混ざり合う事を願ってやみません。