文・堺雅人の書評 - 俳優のエッセイ

文・堺雅人 (文春文庫)

文・堺雅人 (文春文庫)

軽やかな文学っぽいエッセイ。俳優「堺雅人」の本。「文学青年だったのだろうなー」という勝手な感想。読書家であるようだが文学青年だったのかは知らない。ただ、そう感じた。

ジャージの二人の原作者 長嶋有さんとの対談の中に

"文学っぽい"とは?
長嶋 カッコで括られるような"文学っぽさ"ってのは、単純に言えば主人公が苦悩している、ということです。

というくだりがある。この本にも、著者の苦悩が感じられてその苦悩の仕方が「文学青年だったのではないか」と想起させるのかもしれない。

ただ、苦悩と言っても重苦しさは感じられない。夏から秋への季節の変わり目だが気候の良い時に、公園のベンチに座ってふと考えた。そんな軽快さをもつ苦悩。

勿論、そんな軽やかに書いたわけではない。あとがきにも一本数週間かかっていると書かれている。それでもなお軽快さを感じるのは、著者が文章を書くことを「ひどく楽しみながら」やっていたからかもしれない。

エッセイである