「おべんとうの時間」読みながら多様性とネットとの相性を妄想する

安倍夫婦が全国各地の方々のお弁当を丹念に取材をされて構成した本。お弁当はあくまでも媒介で、取材対象者の日常を切り取ったフォトエッセイ集です。 読んでいる最中に、このような書籍に対して気の利いた台詞を言えたら素敵だなと思うと同時に、そんな俗な事をすぐ思ってしまう自分に少し嫌気がしたりしながら悶々しておりました。

昼食におけるコミュニケーションと多様性

この本は、強烈なメッセージがあり、それに基づき取材対象が選ばれているというわけではないので、多種多様なお弁当模様が散りばめられています。特に自分の中で特に目を引いたのが、お一人でお弁当を食べられている方々から発せられている幸せな雰囲気です。世間では「便所飯」という単語が生まれるているように昼食を一人でとることに対しては、否定的に捉える事があります。

小中高では同一時間に昼食を取るということもあり、必然的にグループで昼食を取ることを余儀なくされます。また、最近ではGoogleなどに代表される豪華食堂が取り上げられることがあり、その中では社員同士のコミュニケーション効果がうたわれています。確かに、学生の頃であれば、友人との食事は素晴らしい日常の一部ですし、仕事をすすめる上でコミュニケーションが重要であり事に疑いの余地はありません。

ただし、仲間とコミュニケーションをとるということは、昼食の一形態に過ぎませんよね。この本に出てくるように、目の前にはいないお弁当を作ってくれた人に思いを馳せたりであるとか、一人で思索に耽るとかそういう昼食もそれは素敵な時間の過ごし方です。

現実的には、学生時代にそのような多様性を求めるのは正直厳しいかもしれません。しかし、大人には可能です。そう考えると、そのような多様な時間の使い方が許されていると考えれば、多様性が許される大人というのも悪くないですね。

写真と文章とネット

このフォトエッセイは、旦那様が写真をとり、奥様が文章を書かれているという構成になっています。この写真と文章の組み合わせが絶妙で素晴らしいなと思うと同時に、お弁当写真と1P程度の文章というとコンテンツは、ネットと非常に相性が良さそうです。

では、どのようなネット媒体で発表するのがいいのでしょうか?それを勝手に妄想してみます。

まず、このような構成で真っ先に上がるであろうものは、NAVERまとめでしょう。実際この本のまとめは上がっていました。

【おべんとうの時間】が素晴らしい!! - NAVER まとめ

しかし、NAVERまとめで人気が出ると考えると、同じ料理写真と文章ということを考えても、メシマズのように「面白おかしいもの」ですね。そう考えると、違うものがよさそうです。

では、ブログやメルマガはどうでしょうか。しかし、ブログはマネタイズが難しそうですし、メルマガは写真との相性が悪いのです。この2つも厳しいですね。

ここまで考えるとこのコンテンツに必要なのは、プラットフォームを利用するなら、プラットフォーム色が合致する。かつ、マネタイズが可能で写真と相性が大丈夫なWebベース媒体と考えることができます。妄想の果てに辿り着いたのは、cakesです。

とりあえずビール!|バダサオリ|cakes(ケイクス)

この様な連載もありますし、有料プラットフォームであるので一からブログ等で自分でつくり上げるよりよさそうです。(想像ですが、、)

ここまで考えておいてあれですが、、結論は無理してネットに持って来なくても、書籍という形が一番しっくりくるのかもしれませんね。とくに、このようなコンテンツは連載で継続課金というより、ある程度まとまった量に対して対価を払うほうが心理的ハードルが低いです。このような要望に答えられるとなると、webのプラットフォームよりKindleのような電子書籍の方がユーザーにとっても提供者にとっても良いのかもしれませんね。