マイクロソフトが現金約2兆7000億円でLinkedInを買収

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マイクロソフトがビジネスソーシャルのLinkedInを262億ドル(約2兆7770万円)で買収。しかも現金 ?

Microsoft to acquire LinkedIn | News Center

日本では実感が薄いですが、ビジネスソーシャルとしてのLinkedInは海外で存在感を示しています。

というか、ビジネスソーシャルという位置づけでは唯一無二ですよね。日本ではフェイスブックがビジネスソーシャルの位置取りもしているので、今ひとつ存在感を感じれないどころか、人材エージェントの人がメールを送ってきてくれるところというような認識しか持てていませんが……

ひと昔前までなら、MS帝国に膨大なビジネスマンの情報が渡って危ない!! 的な意見がでてもおかしくなかったともうのですが、いま観測している範囲ではそのような意見は見受けられません。マイクロソフトさんが本当にブランドチェンジできた結果でしょうか。

マーケティング的に気になるのは、配下にあるスライドシェアですかね。最近有料プランがお留守になっていたり、日本語環境だと文字化けする状況があったりと少し置いてけぼり感がありましたが、パワーポイントとの連携にかぎらず活性化してほしいところです。

関係ないけど、オフィシャルなプレスアセットとして配布されているこの写真、

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なんか合成ぽっくて違和感があるのは、気のせいでしょうか……

マルケトの買収に対する雑感

すごい今更ですが、マーケティングオートメーションベンダーのMarketoがプライベートエクイティファンドのVista Equity Partnersに買収されるそうです。買収額は17億9000万ドル。

japan.zdnet.com

寡占化がすすむ今のマーケティングのクラウドサービス業界では、いたしかたがないのかもしれません。(マーケティングシステムベンダーに勤務している自分にとってもひとごとではないのですが…… )

直近あったMarketoの大きなイベントのときにもこの手のニュースがながれて株価が反応していましたよね。どこそこがMarketoが買収するかも?なんてニュースはちょくちょくながれていたので、Marketoが買収されることに対しては大きな驚きはありません。でも、投資会社だとは思いませんでした。

セールスフォースを代表として、最近の業績好調なSaaSは、強い営業力とエンタープライズをがっちりおさえているという傾向があります。CRM・マーケティングクラウドサービスのマーケットを勝ち抜くには、一にも二にも営業力というのが直視すべき現実でしょう。

一方でいまのMarketoは、中小〜中堅がメイン顧客です。SaaSで中小から中堅がメインターゲットになっていると、構造上の宿命として利益率が上がりにくいんですよねぇ。

事実、Marketoは上場以来ずっと株式関係のメディアからことあるごとに「利益率が低いぞ〜」って怒られて、2015年年末から2016年春にかけては、ジリジリ下がった株価は15ドル付近までいきました。

こんな状態だったので、Marketoは大きく伸びるために、営業力の強いところが買ってもらって、その力でエンタープライズ領域に殴りこみをかけにいくんだろうなー、なんて勝手に想像していました。

ところが蓋を開けてみると、買収先はプライベートエクイティファンド。びっくりです。

今回Marketoを買収したVista Equityは、この4月にイベント管理システムのCventも16億5000万ドルで買収しているので、利益率があまりよくないソフトウェア企業が対象になんですかね。

今回の買収により、しばらくは製品を改善していくよりは、利益があがりやすい企業体質に変更することに注力するのでしょうか。その上でどこか営業力がある会社に再度買収されるのでしょうか。このクラスを変える営業力のあるソフトウェア企業なんて片手しかないでしょうが……

一介のサラリーマンである自分には想像のつかない世界ですが、同じマーケットに所属しているものとして、幸多からんことをねがっています。

Yahooの常時SSLを機にリファラーについて整理する

Yahoo! JAPANのサービスが2016年4月から2017年3月にかけて常時SSLに移行するそうです。

Yahoo! JAPANサービスは常時SSL(AOSSL)に対応します - Yahoo! JAPAN

この影響で「リファラ‥‥ もう来ないのかな‥‥」という声がチラホラと聞こえました。実際にYahooのページでも以下のような説明をされています。

今後、Yahoo! JAPAN(HTTPS)から外部サイト(HTTP)にページ遷移する場合、原則、HTTP Referer(リファラ)は送出されなくなります(※1)。 そのため、HTTP Refererを利用してYahoo! JAPANからサイトへの流入量を計測することはできなくなりますので、ご注意ください。

これを読むと、「え、リファラが取れなくなるの? 原則ってことは例外で取れるときはあるの?」なんて疑問が湧いてきますよね。

いい機会なのでリファラーについて整理してみます。間違いがあればTwitterなどで突っ込んでくださいませ。

そもそもリファラとは

そもそもリファラとは? まずはWikipediaをみてみます。

HTTPヘッダの1つで、インターネット上の1つのウェブページまたはリソースから見て、それにリンクしているウェブページやリソースのアドレスを指す。リファラを参照することで、どこからそのページに要求が来たのかを知ることができる。

HTTPリファラ - Wikipedia

ざっくりどこからリンクがクリックされたかがわかるという仕組みがリファラです。

例えば、このINTERNET Watchの記事のリンクをクリックして、Yahooのページに移動します。

するとYahooのページではリファラとしてINTERNET Watchの記事URLであるhttp://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20160405_751611.htmlが取得できます。

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ChromeのデベロッパーツールNetworkタブなどを使うと確認できますね。

HTTPSからHTTPには(基本)リファラは送られない

RFCには「HTTPSのようにセキュアなプロトコルからHTTPプロトコルに移動するときはリファラを送らないようにしましょう」という仕様があります。

RFC 2616 - Hypertext Transfer Protocol -- HTTP/1.1

利用者のプライバシー保護の観点から考えると納得の仕様ですね。

各ブラウザはこの仕様に準拠しているため、冒頭のYahoo! JAPANのサービスが常時SSL化されるとリファラが取れなくなるかも‥‥! という話になるわけです。

リファラと標準化

現在W3Cにおいてリファラの標準化が推進されています。ワーキングドラフトの状態ですが、以下のページから確認することが可能です。

Referrer Policy

W3Cによってリファラをどのようにして送るのか? というポリシーが5パターン定義されています。

None

リファラを送らないというNone。

Origin Only

オリジン情報のみを送る。

※ オリジンというのはHTTPSとかのプロトコル、ドメイン、ポートによって成り立っているけれど、ここではhttps://www.google.co.jp のようにプロトコルとドメイン情報のみ送られてくると捉えておけば実務上困らないと思います。

詳細はMDNをご参照

Origin - 用語集 | MDN

Origin When Cross-Origin

リンク先が別オリジンの場合はオリジンのみを送り、同一オリジンの場合はURL全体(パラメータを除く)が送られます。

None When Downgrade

HTTPSからHTTPのように安全性が落ちる場合はリファラを送らない。同一の安全性の場合はオリジンのみ送る。

Unsafe URL

同一オリジンだろうが違うオリジンだろうがURL全体(パラメータを除く)を送る。HTTPSからHTTPに対しても同様の動作をするため利用には非常に注意が必要。

meta referrerとは

ブラウザの既定ではリファラポリシーがNone When Downgradeになっています。これをページオーナーが変更できる仕組みが「meta referrer」です。文字通りmetaタグでリファラポリシーを決定できるという仕組み。

実例としてGoogle検索をみてみます。HTTPSのGoogle検索からHTTPに移動するとブラウザ既定の動作ではリファラは送られないはずです。しかし実際にはリファラにオリジンの情報が入っています。

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これはGoogle検索側で<meta content="origin" id="mref" name="referrer">というメタタグが指定されているためです。

meta referrerで指定できるリファラポリシーは基本的にW3Cでさだめられているリファラポリシに準拠しています。

  • no-referrer (None)
  • origin
  • no-referrer-when-downgrade
  • origin-when-crossorigin
  • unsafe-URL

参考:

meta 要素 - HTML | MDN

注:上記ページはUnsafe URLまわりの情報が日本語だと不十分 (2016/04/13現在)

meta referrerには古い仕様がある

meta referrerですが、一度仕様がかわっているんです。以前は上記の5パターンではなく、neveralwaysorigindefaultの4パターンでした。

検索して調べていると、古い仕様の情報に出会うことがあるので注意が必要です。

ブラウザによって実装はまちまち

HTMLの歴史は断片化の歴史。meta referrerでもブラウザによって実装がまちまちです‥‥

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ざっくり2016/04/13現在の状況をまとめると、IEだめ。Chrome(Android含む)、FirefoxはOK。Edge、Safari、iOS Safariは古い仕様で実装。

うん、キレイな断片化 ('A`)

Can I use... Support tables for HTML5, CSS3, etc

今後はどうなるのか

なんの根拠もないんですが、今後はSSLなサービス・メディアはmeta referrerでoriginを指定するんじゃないのかなって思います。セキュリティに配慮をする必要は当然ありながらも自サービス・メディアのパワーをきちんと外部につたえる手段としてリファラは非常に優れた仕組みです。

SSLのYahooサーチでもmeta referrerでoriginが指定されています。なので冒頭で取り上げたYahoo! JAPANの各種サービスが常時SSLになったとしても、オリジンなリファラは送られてくるでしょう (無根拠

(個人的には、常時SSLはリファラよりも暗号化によるペアレンタルコントロールの難しさなどのほうに興味があるんですが‥‥ それは別のお話)

ま、万が一リファラが取れなくなっても、検索キーワードと同じで粛々と状況を受けいれるしかないのですがね :P

新社会人のひとに覚えてほしいアポしぐさ

そろそろ街なかに名刺交換を待ち構えるひとが出てくる季節です。

この時期になると、代表電話から頑張るテレアポや、企業のお問い合わせフォームから営業をかける問い合わせフォームアポが増えてきます。

ここではそれ自体の是非は問題にしませんが、営業を受ける立場からすると守ってほしいことがあります。

相手をみくびって電話してこない

減少傾向とはいえ、いきなりの電話アポはまだまだ現役。いきなりの電話でもアレなのに、なぜか上から目線でかかってくる電話があるからビックリします。

去年びっくりしたのは、開口一番「リスティングって知ってますか?」って質問されたことです。一瞬「禅問答か?」とも思ったんですがどうも違い、「検索結果のうえに広告だせるんですよ、知ってますか?」なんて続続いたんです‥‥ きっとBtoB企業だからと見くびって電話かけてきたのでしょうね。

あれはなんなんでしょうか。「上から目線でおしきれば契約までいける!ドンッ!!」なんて教育を受けているのでしょうか。

こういうのは うぇぶまーけてぃんぐ な企業が多い印象があります。あくまで印象ですが。

指名キーワードを押してこない

勤務先では、問い合わせフォームをコンバージョン扱いにしているため、広告と連携させています。

こうするとですね、指名キーワードを押してウェブサイトに来て、お問い合わせフォームに直行して営業テキストを投下してくるひとが可視化されます。これが結構いるんですよ。

指名ワードのCPCは安いですよ。でも費用がかかっていることに違いはないんです。いきなりお金をぶん取られていい気がするひとはいないでしょ。問い合わせフォームから営業してきても全然いいのですが、広告はクリックしちゃだめ。ぜったい。

統計とってないけど、こっちは 人財系に多い気がする。


個人的にはいきなり電話したり、問い合わせフォームから営業すること自体に反対なんですが‥‥ そういう仕事があることも理解はできます。

ただ、営業をうける側のおじさんとしては、社会人の最低限の礼儀として相手の不利益になることは避けて欲しい願ってやみません。

DMPを使ったゲスい求人広告を考えてみた

今日から新卒のひとが入ってくる季節ですが、右を向いても左を向いても(できる)人材不足の声を聞きます。

エンジニアはここ数年ずっと採用が困難だし、デジタルマーケティング関係は外資系のコンサルティング会社さんが底引き網でさらっていく。中小企業にとっては人材採用受難の時代です。

こんな世相を映してか、昨今はリタゲ広告やA/Bテストなんかのマーケ手法が人材採用に転用されてますよね。

で、ふとゲスいことを思ったんです。DMPつかえば企業IPを指定して広告を出せるじゃないですか。あれを採用に転用できるんじゃないかって。

例えばですね、特定の企業からのアクセスの時だけ「お家騒動につかれたみなさまへ」なんて採用広告だせるんじゃないですかね (´◉◞౪◟◉)

え、そんなの逆効果だって。ま、そうですよね。小手先がダメなのはマーケと一緒でしょうね。でも、一度テストしてみたい‥‥

photo by Godlesswanderer

TableauがデータベーススタートアップのHyPerを買収

jp.techcrunch.com

BIの雄Tableauがデータベーススタートアップを買収してました。

Tableau、個人的にはセルフサービスBIというよりスーパーピボットアプリとして非常に重宝しています。レポートコストを大幅に削減してくれているので、one to manyなjoinがあれだったりしても文句はいいません‥‥

まだ生まれたてほやほやのHyPerは資金もなく、Tableauが買収しようとしたとき、顧客もいなかった。買収の条件をTableauは公表していないが、Tableauのスポークスパーソンによると、“それは現金以外の取引なので公表はできない”、という。つまり、おそらくそれは1億ドルに満たない価額と思われるが、まだ新生児のような企業だから、それも当然かもしれない。

今回の買収は、いますぐというより将来を見越した人材の投資なのでしょうか。

Tableauユーザーの取り扱うデータ量は日々増え続けているでしょうから、このような投資が将来に貢献することを願ってやみません。

ただ、Tableauさん。将来への投資も大事なのですが、GoogleAdwordsには直接繋げるようにしてはくれないでしょうか。切に願ってます。

セールスフォースがオープンソースの機械学習サーバーを提供するPredictionIOを買収

japan.zdnet.com

エンタープライズソフトウェア界の雄「セールスフォース・ドットコム」がPredictionIOを買収した。PredictionIOは同名のオープンソース機械学習サーバーを提供する企業です。

Salesforce signs a definitive agreement to acquire PredictionIO - PredictionIO Blog PredictionIO Blog

PredictionIOのブログポストによれば、オープンソースのPredictionIOは引き続き提供される模様。もちろん、セールスフォースも開発者の反感をかうことはしないでしょうから、この約束は守られそうです。むしろ安定した財務基盤に参加することによって盤石になると言えるかもしれません。

PredictionIOはSalesforceへの参加により、SalesforceIQなど幅広く機械学習まわりの貢献が予想されています。

それにしてもセールスフォースのデータサイエンスまわりの攻勢がスゴい。SalesforceIQのもとになったRelateIQや、広告キャンペーン支援のMinHash、スマートカレンダーアプリのTempo AIなどなど。ちなみにPredictionIOはセールスフォースによる36社目の買収だそう。

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